ダイテック 中内です。

先日来、古き沖縄、琉球を舞台にした小説を読んでいました。
とても、面白く読ませて頂いた。私としては、最近読んだ小説の中でも上位の部に入ると思います。
考えさせられることも多くありました。
琉球は,大国である中国と次第に大国化して行く日本との間に挟まれながらも、武力を持たずして、文化の薫り高く、おおよそ1000年近く・・尚王朝としても第1、第2を合わせ500年近くも独立を守ってきた国だそうです。
現在の世界情勢にそのまま当てはめるわけには、また現世界の情勢から短絡的に考えることはできませんが、今の日本の我々としても学ばされることは少なくないのかもしれないと思いました。
人が国であり、国家であり、大地としての国、国家が無くなっても人が生き続ける限りいつか再興できるという考えがこの小説の底流にあります。以前のブログでも書きましように、横井小楠が云うように、まさに国や国家とは物理的な領土だけではなくそこに生きる人のことであり、そこに生きる人が世界に発信できるどのような文化や理念を持つということ、またそれを実践するということであり、また実践し続けている人たちなのだということなのです。
ちなみに、先日の衆議院選挙においても、沖縄だけは自民党の圧勝というわけには行きませんでした。根底には基地の県外移転の考えがあるのでしょうが、それだけではなく、明治以後日本に併合され、特に先の戦争の折には唯一国内地上戦を行った場所として彼らの中に”やはり日本ではない。”という被差別感と沖縄人である誇りとが同居しているのかもしれません。
そういえば、沖縄の人は九州より北の日本を”内地”と言うそうですし、自分たちもほかの日本人、内地の人たち
とは違うんだという意識を持っているのではないかと思います。

さて、話は変わりますが・・先日、行われた師走の選挙の結果はある意味で予想通りの結果に終わりました。
個人的には民主党が解党寸前にまで議席を減らすと思っていたのですが・・・まだ、あの机上でしか物を考えられず、本質を捉えられない民主党と云う人たちを支援する人が多いことに多少驚きました。
与党に対抗する野党をと云うことをいう人がいますが・・・いつからでしょう。。二大政党制が一番良い政治体制だと言い出したのは。。

これからの日本は、ますます2極化がすすむと思っています。
今年は、生活保護受給者数が過去最高となり、また貧困児童が6人にひとりと云う状況になったようですが、来年は、ますますこの傾向は強くなると思います。
ただ、一方で、医薬品や先端医療、電力など規制緩和が少しづつ進むことによる新たな産業の萌芽も見え始める年になるのではないかと思います。
円安は進み、輸出製造業はそれなりの恩恵をこうむるでしょう。
輸出企業にとって重要な為替ですが、先日、20数年来の友人である数人の 外資系ファンドマネージャーと話をしましたが、原油の国際価格が今のように廉価で推移すると云う前提の上で・・2016年には1ドル200円を見込みはじめていると言っていました。
円が下がるということは、日銀の緩和姿勢並びに国内の物価上昇状況にもよるのでしょうが、国内金利は上昇の可能性が高まりますので、いわゆる200万社とも云われる中小・中堅企業は、なかなか難しい経営を迫られるのではないかと思います。
円が下がると、大企業の海外に出ていた工場が国内に戻ってくると云う人もいますが、これは、私から見れば海外の真の事情を知らない人の言葉だと思います。もはや、海外移転は為替の問題だけではなく、調達や人件費や労働意欲、電気料金などの光熱費、法人税など多くの要因によって成り立っています。
シンセンをはじめとした中国沿岸部あたりでは、世界中の製造業が集積していて、いまや、ネジ釘1本からその日のうちに調達できるサプライチェーンが既に出来上がっています。
大手の製造業の経営者と話をすると、もう、その地域から製造拠点を移すことはできない。
仮に移るとすれば、部品メーカーも一緒にチェーンごと他国に移らないと国際市場でのスピードやプライスの競争には勝てないと異口同音に言います。
また、商社の担当者たちと話をしても国内での売り上げと海外での売り上げが拮抗している、あるいは海外の売り上げのほうが大きくなってきているということを耳にします。
もはや、この20年間の間に日本国内では、部品ひとつ調達することが物理的にも価格的にも困難になるくらいグローバル経済に飲み込まれているのでしょう。

さて、彼らの云う”原油価格が今のまま廉価で推移すれば・・”と云う、このところの原油価格なのですが・・・
つい先ごろまでバレル100ドルを超えていたブレント価格ですが、急落していまやかつての半値になっています。OPECの産出量現状維持の政策など原因はさまざまでしょう。
ただ、私見ですが、某朝日放送の言うようなアメリカのロシア経済包囲と云うのは少し違うのではないかと云う気がします。
確かに、ウクライナ問題でロシアとEU、アメリカ等とは政治的外交的には対立したことは事実であり、ロシアに対する経済制裁を課していますが、だからといって戦略物資である原油の価格操作になるでしょうか。
なぜなら、原油価格があまり下がるとシェールガスを輸出している当のアメリカも困るわけです。まぁ見るところバレル65ドルから70ドル付近がアメリカのシェールガス採算ラインではないでしょうか。
実際、アメリカではないのですが、原油の輸出国であった南米ベネズエラではこのたびの原油価格下落で、貿易収支が急速に悪化し、公共サービスを半分くらいにカットしても追いつかない状況のようです。
歴代最低の大統領といわれるオバマ氏にとって、アメリカの経済力の復活は1期目の当初より最重要課題であったはずです。彼が黒人でありながら、大統領になれたのはブッシュ氏時代の戦略なきアフガニスタン戦争とリーマンショックによる当時の壊滅的なアメリカ経済の低落からchangeしよう。もう一度復活しよう!と云う意思。それを”Yes We can!”と云うスローガンで唱えたからだっただけです。
当時のことを振り返ってみれば、なんの政治家としての実績も理念もない彼が大統領になれたのは、そのときの状況が幸運だっただけだったと思います。
その彼が、シェールガス革命に出会い、経済が緩やかに上昇している今になってアメリカ経済を冷しかねない外交際策を採るでしょうか。仮に採ったとしても短期間であるはずです。
それこそ、先日電撃的に発表したキューバとの50年ぶりの国交回復のほうがよほど実績作りに走る彼にとって現実的だと恩います。
今回の原油価格の低落は、ここ10年ほど急成長を遂げてきた新興国の経済が公表されている以上に悪化しているということなのではないでしょうか。
私は人為的な、意図的な価格に対する干渉が無いとするならば、原油価格は早晩バレル65ドル付近で安定するのではないかと思っています。
ひとつ気がかりなことは、やはりなんと云ってもイスラム国と称するグループの動向でしょう。彼らがサウジやクエート、イラン、などの主要産出国にまで軍事的領土的影響力を及ぼすことになると原油価格は大きく変動することになるでしょう。来年も彼らからは目が離せない状況が続くものと思います。

彼らを見ていると、最初に書いた沖縄の歴史や人たちの持つ崇高な理念などとは、全く反対のような気がします。
自分たちの持っている宗教観により国家と云うものを創設しようと云う考えを否定できるものではありませんが、どうも、マスコミなどで知る限り、そこにあるのは、領土と云う物理的な概念しかなく、高い理想や文化などと云うものを感じることができないのは私だけでしょうか。
単純に、アラブの春から始まった専制的政治体制の崩壊が広がりを見せる中で、シリアアサド政権問題が膠着している機に、一部の人たちによる単なる権力闘争、いわゆる国取り合戦が行われているようにしか見えません。
国と云うものは、このような歴史を経て更なる高みを目指していくものかもしれません。
そうであるならば、この地域の人たちにとって自由な未来を描くための試練のときなのかもしれません。
沖縄も尚王朝になるまではそうであったのだろうし、日本に併合されてからもそうなのかもしれません。
ただ・・かつてとは比較にならないほどグローバル化が進んでおり、かつての沖縄とは違い、イスラム国の彼らだけの問題では済まないということだけは事実なのでしょう。

本年も、お付き合いいただき有難うございました。
最低でもひと月に1ブログのペースを守ろうと思っていましたが、なかなか筆が進まずブランクが多い年になってしまいました。
来年もよろしくお付き合いいただければ幸甚です。